Braxton_CD

サックス奏者、ソングライターとしての活動に加え、近年はヴォーカリストとしてもその才能を開花させ注目を集める若きアーティスト・Braxton Cook(ブラクストン・クック)。10月25日に初の単独来日公演も決定した彼のデビュー作『Somewhere in Between』が本日ついに全国発売となった。

音楽好きの家庭で育ったBraxton Cookは、幼い頃から古き良きジャズの名盤に親しみ、またMotown、Parliament-Funkadelic、Cameo、Bill Withersなど幅広いサウンドに触れながら日々を過ごした。5歳の頃、母が父のために借りてきたサックスで父が演奏した“Somewhere Over The Rainbow”に強い衝撃を受けサックスを始めたというBraxtonは、その後各地で研鑽を積み、2011年、ジャズをより本格的に学ぶべくジョージタウン大学からNYの名門・ジュリアード音楽院へと移籍。

 

 

学業の傍らWynton Marsalis、Jon Batisteらと連日ステージを共にするなど目覚ましい活躍をみせ、その後Donald Harrisonのライブにてグラミー賞受賞トランペッター・Christian Scottと出会い、直ちにその才能を見出されることとなる。半年後にはLAでChristianのレコーディングに参加し、さらにその4年後にはChristian Scottグループの一員として世界ツアーに同行するようになった。

そうして着実なステップアップを続けてきたBraxtonの待望のデビューアルバム『Somewhere in Between』がいよいよ発売された。収録された全12曲(加えて日本盤にはボーナストラック1曲収録)を通して、Braxtonは優れたアルトサックス奏者として、ヴォーカリストとして、その魅力を臆することなくリスナーへと伝えている。また楽曲それぞれの世界観は彼自身の心の内側を大胆に明示する内容となっており、リスナーはアルバムを通じてBraxton Cookという一人の青年の生き様を強く、身近に感じることができるだろう。

 

 

表題曲“Somewhere in Between”は、匿名の群衆による囁きのようなホワイトノイズが心地よく広がり、甘い歌声と呼応する美しいナンバー。その幻想的なサウンドは、淡い光が窓から差込み、揺らめきながら室内に充満する様子を想起させる。演奏にはMathis Picard(Key)、Andrew Renfroe(Gt.)、Joshua Crumbly(Ba.)、Jonathan Pinson(Dr.)など注目の実力派が集結し、加えてLauren Desberg(Vo.)、Samora Pinderhughes(Key.)もその存在感を光らせている。 その他、柔らかな眼差しに満ちた歌声が愛おしい“I Can’t”や、ジャジーで気だるげなピアノが心地よく波紋を広げる“Never Thought”など、多様性に富みながらも一貫した物語が描き出された本作は、多くのリスナーを魅了すると共にBraxtonの今後の活躍を確信させるだろう。

サックスを、歌を、そして音楽を愛し求め続ける彼のありのままの姿が映し出された本作は、ジャズの即興性とR&Bヴォーカルの魅力をふんだんに詰め込んだ、すべての音楽ファンが出会うべきデビュー作にして名作と言える一枚だ。

 

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