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12/2についにここ日本でリリースされるSoulfingerの『Life, Love & Passion』のリリースを記念し、同作品に収録された楽曲の中から9曲をアーティストのインタビューとともにご紹介する。前回に続いて今回は残る5曲をご紹介。ぜひ原曲や他のカバーなどとも聴き比べてみていただきたい。

 

“Seeing You Again” feat. Antonique Smith

スタックス・レコード、ハイ・レコードの伝統を継承し、80年代のサザン・ソウルの救世主として世界中のソウル・ファンから愛された名門レーベル、マラコ・レコード。そのマラコのルビー・ウィルソンが1981年に自身唯一のアルバム内で歌ったバラード”Seeing You Again”をAntonique Smith(アントニーク・スミス)がカバー。

アントニークといえば、24歳で亡くなり「ヒップホップの伝説」となったビギーことノトーリアス・B.I.G.を描いた映画『ノトーリアス・B.I.G.』でのフェイス・エヴァンス役を務め、ミュージカルRentにも出演する実力派の女優でありシンガー。自身が認めるようにホイットニー・ヒューストンからの影響を強く感じるボーカルでカバーされた本楽曲は、70年代にジュウェル・ベースが歌ったもののお蔵入りとなり、2010年になった初公開されたバージョンを意識したものになっている。

 

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“Value Your Love” feat. Leela James

“Clean Up Woman”などのヒット曲で知られ、現在は裏方/客演としてその存在感を十二分に発揮し続ける「マイアミ・ソウルの女帝」ベティ・ライトの”Value Your Love”をLeela James(リーラ・ジェイムス)がカバー。

リーラは2005年にRaphael Saadiq, James Poyser, Kanye West, Wyclef Jeanなど豪華な制作陣を迎え、デビューアルバム「A Change Is Gonna Come」をリリース。そのアルバムタイトルからもわかるように古き良きSOULへの強い思いを投影した作品が多く収められたこの作品は高い評価を受けた。

そんな彼女による今回のカバーでは、原曲からしてベティの存在感のある歌唱が光るこの曲に、彼女の魂をそのままぶつけてくるような力強い歌声がさらに熱量を加えている。

 

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“Just Wanna Be There” feat. Jaguar Wright

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第35位に選ばれた元祖ブルー・アイド・ソウルの・シンガーとも言えるダスティ・スプリングフィールド。彼女が1973年に発表したアルバム『Cameo』に収録されたモータウン風のサウンドが光る一曲”Just Wanna Be There”を、ザ・ルーツ、コモン、ディアンジェロ、エリカ・バドゥなどのokayplayerの一員としてデビューし00年代に大きな話題を集めたJaguar Wright(ジャグアー・ライト)がカバー。

ダスティ・スプリングフィールドといえば1970年以前にいわゆるヒット作のほとんどが存在するが、それ以降にもヒットには恵まれなかったものの聞き逃し厳禁の良曲が多数存在している。この一曲もまさにそんな一曲であり、本アルバムにおいてはそんな隠れた名曲を辿ってみるのも一つの楽しみ方だと言えるだろう。

 

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“Now That There’s You” feat. Syleena Johnson

シュープリームスのリードシンガーとしてデビューし、脱退後も次々とヒットを生み出し現在に至るまでスーパースターとして君臨する、いわばモータウンの顔とも言えるダイアナ・ロスが1970年にリリースした”Now That There’s You”をSyleena Johnson(シリーナ・ジョンソン)がカバー。

シリーナは50〜60年代に活躍したベテランアーティスト、シル・ジョンソン(Syl Johnson)の娘で、デビュー作に収録されたR.ケリーのプロデュースによるシングル”I’m Your Woman”などで話題を集め、カニエ・ウェストのシングル「All Falls Down」に抜擢され大ヒットを記録するなど自身も第一線で活躍を続けるシンガーだ。

このカバーでは原曲さながらに似せた壮大なオーケストラの上でシリーナの歌声が響くこだわりの一曲だ。

 

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“Love Changes” feat. Truth Hurts

あの”Can’t Hide Love”をはじめ数多のヒット作を生み出した偉大な作曲家/プロデューサーのスキップ・スカボロウ作でファンクバンドのマザーズ・ファイネストがオリジナルとなる”Love Changes”を、ドクター・ドレーやラファエル・サディークのバックアップでソロ・アルバムを出していたシンガーTruth Hurts(トゥルース・ハーツ)がカバー。

“Love Changes”といえば若き日のアンジー・ストーンがいたシークエンスをはじめ、カシーフ&メリッサ・モーガン、ジェイミー・フォックス&メアリーJ・ブライジのデュエット版でも知られる名曲。本作におけるカバーでもファンクらしい粘っこいノリが心地よいバラードを見事に再現した上質なカバーに仕上がっている。

 

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ここでは紹介しきれなかった6曲もMizzyやJoi、Martin Lutherなど注目のシンガーによるこだわりの楽曲ばかり!

CD発売、デジタル解禁ともに12月2日。ぜひチェックしていただきたい。

 

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