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本日店着日、いよいよ明日リリースとなる『WORLD SOUL COLLECTIVE VOL.4』に収録されたアーティストたちを紹介するこのシリーズも最終回。今回はMike HicksやShirma Rouse、ORLYなど、来週アメリカツアーを控えたNao Yoshiokaとも所縁のあるアーティストたちもご紹介する。

コンセプトに基づいて選曲され、1つの作品として完成された『WORLD SOUL COLLECTIVE VOL.4』だがそこに収録されたアーティストたちはまた違った世界を持っている。ぜひその一つ一つの世界も感じていただきたい。

 

Mike Hicks (#13 Live Love feat. Chantae Cann 『This Is Life』)

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2014年5月に行われたNao YoshiokaとBrian OwensのBLUE NOTE TOKYO公演で熱いキーボードの音色を響かせていたその人こそがMike Hicks(マイク・ヒックス)だ。アメリカ・ジョージア州のワーナーロビンスに生まれたMikeは、世界でもトップクラスと言われるミドルテネシー州立大学のレコーディング学部を卒業し、現在もテネシー州・ナッシュビルに拠点を構え活動する今注目のアーティスト。そんな彼が伝説のブルースマン・Keb’ Moと出会ったのはTVドラマ『Memphis Beat』の楽曲制作現場だ。意気投合し、間もなくKeb’ Moが率いるバンドに新メンバーとして加わったMikeは、ツアーで世界中を飛び回り、Buddy Guy, Michael McDonald, Lizz Wrightらをはじめとする様々な大物たちとステージやレコーディングで共演を果たすことに成功。そうして培ってきたゴスペルの伝統やソウル・ファンクのリズムに、自身が経験し、影響を受けてきた音楽の様々な要素をバランスよく取り込むことで独自の表現を追求するMike Hicks。彼が日本でリリースした『This Is Life』はHMVのレコメンタイトルにも選ばれた16曲とボリュームたっぷり、研ぎ澄まされたサウンドと作品全体を取り巻く絶妙な温度感にハマる人続出の聴いて損ナシの要チェック盤だ。

 

>『This Is Life』をチェックする

 

 

 

 

Rebekka Ling (#14 Next To Me 『Travel Light』)

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確かな実力とセンスを持ち合わせたオランダ最高峰のNu Jazzディーヴァ、Rebekka Ling(レベッカ・リン)。90年代に隆盛したクラブミュージックに、クラシックソウルやジャズからの影響を感じるアプローチが要所に登場するどこまでもスムーズに流れるトラックは、クラブでかかれば一瞬でフロアをロック。UFOやKyoto Jazz Massiveなどが築き、完成したと言われたクラブミュージックを新たなステージへ引き上げ、新時代のニュークラブジャズとして鮮やかに蘇らせている。そんな彼女が作り上げた最高傑作が『Travel Light』だ。プロデューサーにFrank McCombのベーシストGlenn Gaddum Jr.、ドラマーにはGiovancaのバックドラマーを勤めるTim Dudekを迎え、細やかなリズムとうねるベースライン、スムースな歌声が絶妙に絡み、自然と体が動き出してしまうグルーヴ感を生み出している。また、ところどころにちりばめられたやや湿度の高い楽曲達が、アルバム全体に漂うポジティブな感情を際立たせ、雨上がりの空のような清々しさをもたらしている。オランダ最高峰のNu Jazzディーヴァ、Rebekka Lingが率いるクラブジャズ新時代が到来する。

 

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Loretta (#15 Rebirth 『Find A Way』)

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フランスのアーティストであり、作詞家、作曲家としても活躍する Loretta(ロレッタ)。まるで過ぎし日のレコードから聴かれるような彼女の甘く、愛くるしい歌声に、人々はたちまち虜になってしまう。またコルセットドレスにシニョン・ヘア、そして印象的な黒のアイラインという立ち姿から湧き立つ、ノスタルジックで気品のある色香は更に多くの人を惹き寄せ、魅了してきた。そんなLorettaが放つ本作『Find A Way』は全編英詞で綴られたフルアルバム。先行してシングルカットされた”Miss You”は、切なく情緒的な歌声と90’sソウルの影響を感じさせる粋なコーラスワークに胸キュン必須のミディアムナンバー。更に、レトロな世界観とキャッチーなメロディがキラキラと眩しい”The wonder that you are”、引き締まったビートとクールなサウンドに痺れる”Lose you find me”など、モータウンサウンドからAlicia Keysなどを思わせるネオソウル/R&B感などを巧みにブレンドした完成度の高い音楽性は、これまでのソウルの歴史の集大成とも言える充実した内容だ。腰を下ろしゆったりと身を委ねれば、彼女の歌声はリスナーを1960年代のグラマラスでソウルフルなアメリカへと連れ出してくれるに違いないだろう。

 

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ORLY (#16 Sit Back 『Distraction』)

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エレクトリック・エンパイアブームで一躍注目されたオーストラリア出身のORLY(オーリー)。そんな豪州から渡米、ニューヨークを拠点にし、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで活動する彼女の発見はまさに天使との出会いと言っても過言ではないだろう。
日本で発売されたアルバム『Distraction』は、当時の最新アルバムと2009年にリリースされた彼女のファーストEPを含めた15曲の超豪華仕様。EPの秀逸さには正直圧巻。捨て曲なしのEPでも特に印象に残るのはBe With You。膨よかエレクトリックギターから始まる印象的なイントロから、心を込めた気持ちを赤裸々に語るリリックが想像を誘い、おもわず目をつぶって体を揺らされてしまう。とろけるようなサウンドがハイクオリティの演奏を包み込み、完璧ノックアウトされる。ジャズバックグラウンドを持つ彼女だからできる洗練されたソウルマナー。シンガーソングライターならではの音楽への情熱と、生き方をピュアに表現した歌詞が、ファンを虜にする事間違いなしのSWEET SOUL SOUND。心から、彼女のようなアーティストが本当に活躍してほしいと願う。

 

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Shirma Rouse (#17 Work For It 『Shout It OUt Loud』)

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オランダが世界に誇るソウルの女王・Shirma Rouse(シャーマ・ラーズ)。南米カリブ海に浮かぶキュラソー島に生まれ、シント・ユースタティウス島で育った彼女は、シンガー・Tasha’s Worldのバックヴォーカリストとして1990年代後半にオランダの音楽シーンに登場した。そこから現在に至るまでにChaka KhanやMichael Bolton、Wouter Hamel、Candy Dulfer、Alain Clarkなど、国内外問わず様々なジャンル/アーティストたちのツアーやレコーディングに参加。ソロとしても2010年に1stアルバム『Chocolate Coated Dreams』、2012年には2nd『 Shirma Rouse Sings Aretha』を発表。“ネオ・アレサ・フランクリン”の異名をとり、人々を圧倒する歌声と温かなオーガニックサウンドで世界中のソウルファンを魅了。アメリカ、ヨーロッパ、そして日本を回るワールドツアー「Make the Change Project World Tour」での、Nao Yoshiokaとのパフォーマンスも注目を集めた。オランダから世界へ、快進撃を続ける彼女のたしかな温もりを感じさせる芳醇な歌声が今、世界を包み込む。

 

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いよいよ明日は発売日。タワーレコード新宿店での大展開をはじめ、多くの店舗でも大きく展開していただけそうだ。Nao Yoshiokaが日本から世界へと飛び立っていこうとするのと同様に、世界中の国々にも多くの才能が溢れていて、彼らもまた自国から世界へ向けて飛び立っていく。今作『WORLD SOUL COLLECTIVE VOL.4』はそんな世界のアーティストを広く知っていただく機会として、ぜひ多くのリスナーに手にとって欲しい作品になっている。店頭、あるいはWebで見かけた際にはチェックしてみて欲しい。

 

>『WORLD SOUL COLLECTIVE VOL.4』をチェックする